土佐派の家とは

人にも環境にもやさしい土佐派の家は、
土佐の暮らしに寄り添って
つくられています。

高知で育まれた、檜、漆喰、和紙、瓦などの
自然素材と、伝統工法。
この地に昔から伝わる家づくりは、
災害に強く、百年以上も暮らすことができ、
多湿な気候の中でも快適さを保ちながら
受け継がれてきました。

土佐派の家とは、
土佐人が大切にしてきた伝統を、
現代の感性と織り交ぜて
デザインをする家づくりです。

苦手だった季節が、好きになる。

森の中に入った時に感じる、爽やかでやわらかな空気。
室内は森林にいるような快適さに包まれます。
木材、障子、漆喰、畳などは、もともとは私たちのすぐ身近にある自然由来のものです。
呼吸を続ける自然素材には、調湿や断熱作用があります。

苦手だった季節が、好きになる。

昔から木の素材は、人の心を和ませるだけでなく、
ながく暮らせる住まいをつくるために欠かせないものでした。

土佐は木の国で、伝わる家づくりもまた木でつくることを大切にしています。
自然木の良さを最大限に活かす、ダイナミックで緻密な伝統工法は、
骨太で頑丈でありながら高い柔軟性を持ち、地震の揺れを柔らかく、
しなやかに受け流してくれます。

苦手だった季節が、好きになる。

土佐派の家のデザインは、あたらしく、また、懐かしくもあります。
高知の特殊な気候の中で、長い年月をかけて高知の建築家が積み上げてきた
経験をもとに、この土地に合った家をつくります。

苦手だった季節が、好きになる。

伝統の漆喰や和紙には、強い化学薬物が使われていません。
高知で育った木は、高知の虫や菌への抵抗力が強いとされ、薬品を使わなくとも長く使うことができます。
自然の恵みを含んだこの素材は、傷めばメンテナンスを施し、古材としてリサイクルもでき、
最後は土に還ることができます。

高温多湿、多雨な厳しい気候条件に加え、
北に四国山地、南に太平洋が広がる高知県は、
他国から遮断された地理的条件ゆえに
独自の風土が育まれてきました。

先人たちは、このような過酷な環境と向き合いながら、
家づくりの知恵と高度な技を培い、
地元の優れた自然素材とともに、
地場の優れた職人の技を大事にしてきました。

土佐杉・檜土佐杉・檜

森林率は全国一、県土の84%が森林という高知県。県西部は桧、東部は杉の産地として知られ、良質の材がとれます。
私たちは材質が桐に近く比較的安価に手に入る節ありのスギ材をよく使います。
木材量は一般の木造住宅と比べると約1.5倍。
木の家はストレス等による自律神経のバランスを整える効果も期待できるといわれます。
地場の無垢の木が放散する香りと心地良い音の響きも楽しんでほしいと思います。

土佐杉・檜が特徴的な家

土佐漆喰土佐漆喰

土佐漆喰は、他県の漆喰と違い稲藁を発酵させたワラスサを使い、糊を使わずに水ごねで仕上げます。
「水ごね10年、糊ごね1年」という言葉があるようにコテさばきが難しく、土佐漆喰は職人の腕が試される素材ともいえます。
高知では、現在でも内外壁ともこれで仕上げるのが一般的ですが、とりわけ外壁の土佐漆喰は雨に強く、高い耐久性を誇ります。
この伝統的な白い壁の美しさと重厚な質感が私たちの提供する住まいをより印象深いものにしてくれています。

土佐和紙土佐和紙

私たちは土佐の伝統的な建築材、土佐和紙を障子や襖によく使います。
土佐和紙は美濃和紙、越前和紙とともに日本の三大和紙のひとつとして名高く、
藩政時代から藩外に移出して外貨を稼いでいた良質の建築素材です。

インテリアに本物の和紙が入ると、静かさが出てきます。
雨が降って湿っぽいとき、張り詰めた障子や襖(ふすま)の和紙が緩みます。
音の響きが鈍くなり、障子や襖を引く音が変わります。
緩むことで、安らぎの雰囲気が空間を満たすようになり、これこそが湿気の文化そのものだと感じます。
また本物の和紙には手漉き作業の簀桁(すげた)の跡や板干しの木目が残っており、手仕事の痕跡を愉しめるのも味わいのひとつです。

土佐和紙が特徴的な家

「土佐派の家」について

1985年に高知県で住宅供給公社主催の住宅設計コンペがあり、専門雑誌「新建築住宅特集」で紹介されました。
これを見た建築史家の村松貞次郎氏が、高知の地場材、土佐漆喰、土佐和紙等の伝統的な素材をふんだんに使った骨太の住宅を、「土佐派」という表現で高く評価してくださったことから、「土佐派の家」の活動が始まりました。

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土佐派の家ネットワークス

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