設計・西森 啓史
(西森啓史建築研究所)


■「強く・しなやかな家」の基本骨格を追求しました。家の外郭を構成する壁は土壁です。しなやかな柔構造と強さを維持する剛構造の複合形ですが、強さは「筋かい」で構成し、しなやかさは柱と柱を結ぶ「通し貫」に拠っています。柱間隔は東西方向950mm、南北方向1,000mmとしています。それに厚さ30mmの貫材で500mm間隔に直交させて結び、竹小舞を掻き「鳥かご」のような外皮をつくっています。

■荷重を受ける「中重」の通りには、240角の大黒柱を2本立て、大きな梁で結びます。その上に床梁を950mm間隔に乗せています。杉の厚板を打ちつけ、剛性のある床としました。

■可能な限り自然素材の使用を徹底しました。断熱材は杉皮を細かく粉砕したものを、とうもろこしの澱粉質で固めたボードを使い、建具は全て木製建具で構成し浴槽も桧です。70cm角位の小さい建具であればコスト的にもアルミとあまり差がないことも分かりました。

■貫材を見せて構成される窓面の雰囲気は独特の情緒を醸し出します。「家」が本来もっていた自然との関係の心地よい郷愁かもしれないし、今ではもう見られなくなったものへの新鮮な空気感かもしれません。 この家は住む人と素材が呼応するに足る空間性を備えました。住むほどに味わいが深まり、空間の魅力が増すことを願います。(西森啓史)
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鳥かごの家T
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