すこやかな杜
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すこやかな杜
すこやかな杜
すこやかな杜
設計・山本 長水
(山本長水建築設計事務所)


<07年林野庁長官賞受賞評>

 
人は自然に近いほど健康に生きられるとの観点で、健康素材として地場の木材、特に新月伐採の葉枯し材を採用し、自然の素材を可能な限り活かして建設することを意図して建設され、患者が家で過ごすと同じような雰囲気のある病院の建築・環境をつくり出している。

 スギ、ヒノキの並材を使い、梁材や方杖材など、木の丸みを活かせる部分には、丸太のまま、或いはタイコ落としなど原木材を小径木から大径木まで無駄なく使い尽くす構成・施工となっている。構造材は小屋組も含めて全て表し(あらわし)としてインテリア効果を出している。

 化学塗料を使わず、米ぬかワックス磨きで、木材の質感と吸放湿性を活かし、室内の空気・湿度環境の安定を図っている。構造材は全て手加工で、水平力に対して筋違いを使わず、貫材と小舞土壁、足固め、力長押、かえるまた等、伝統工法による柔構造を取り入れて、ねばり強く変形に耐えるものとしている。

 病院等の医療施設に木材を使用することは患者のメンタルヘルス、療養環境などの点から大いに望まれるところであるが、様々な建築規制があり、現状では進んでいない。本事例が、今後、医療施設の木質化へ道を開く例となることが大いに期待される。
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