設計・松澤 敏明
(徳弘・松澤建築事務所)


 
過疎や高齢化に悩む山村が生き残ることと、都市の川上にあたる森林をよりよく保全するためには、木に関わる産業の振興しかありません。そんな願いをこめて、魚梁瀬杉やユズ加工品で全国的に名の知れた馬路村が、都市部の人たちにも「森の恵み」を感じてもらいたいと、高知市内にアンテナショップ「エコアス馬路村」を出しました。
 木の文化県の県都に、循環型社会を構築する建築の一つのタイプとして、この建築が存在することが意味有ることだと思います。森、木、家、建築家の情報が得られる木造住宅の拠点となることを目指して、土佐派の手法で設計した施設です。この施設は直接的なモデルハウスではありませんが、木や漆喰等の素材で構成された空間の特性を、実際に体感できます。 森と人を繋ぐ「家づくり」の参考にして欲しいと思っています。

「丸太について」
 この建物の内部写真でも杉の丸太が見てとれますが、わたしは大事なところに見出しで松や杉の丸太を使います。その際、「山から傷つけないで出すのに大変、墨付けに大変」との声がよく帰ってきます。丸太は製材された平角材に比べ木の繊維を切ってないだけ構造的な安心感があり、また端材を無駄にしない感覚もいいものです。そして何より木の育った山まで人の気持ちを連れていってくれます。大事なところに使われた丸太は、造る側の大変をこえる何かがあると思っています。(松澤敏明)

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エコアス馬路村
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